仙名彩世ミュージックサロン『Sen-se』を観ました

 

 こんばんは。早3週間前になってしまったのですが仙名彩世ミュージックサロン『Sen-se』を観てきました。いやー、楽しかった!楽しすぎた!しかし、あまりの盛り沢山ぶりに気持ちがまとまらず今日に至りまして……!なので、詳細はスカステ見てください!とにかくゆきちゃんのMSがめっっっちゃくちゃ愛に溢れた幸せな空間だったという個人的記録を残そうと思います。今回、完全に日記です。それでもよろしければお付き合いくださいませ。

 

 

 そもそもミュージックサロンって何ぞや……?

 普通の人生でディナーショー行く?なかなかご縁がなくない?そんな困惑に満ちたまま、会場へ向かったわたしを出迎えてくれたのがこちら。

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 ピンクの胡蝶蘭を基調としたかわいいお花とポスター。見た瞬間テンション爆上がり!このデコルテラインのうつくしさやばくないですか?女神じゃん。早く国家で保護してほしい。あとちゃんとクロークがあることに感動した。ホテルすごい。前世でクローク全然足りなくて途方にくれたり、預け終わっても寒空の下、半袖で震えたりしていたので平和な世界を噛みしめました。Love and Takarazuka...

 

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 お席にはドドーン!とMSのチラシとプログラム。プログラムにはセトリと食事メニューが載っています。ここで初めて食事の後にショーがあると知る。ドリンクメニューにアルコールがあるのを見て、デ、ディナーショー!(小並感)ってなりました。えっ、ていうか、セトリやば……やばない……?やば……助けて……。明らかな死の宣告に具合が悪くなる。ただし咳をしても一人なので緊張を酒で誤魔化そうと真剣にファーストドリンクを選びました。

 写真に写っているドリンクはMSの公演カクテル!お花同様ピンクでかわいい〜!何ベースかはよく分かんなかったんですけど(聞けばよかった)グレープフルーツ風味の甘くて飲みやすいカクテルでした。安心のノンアル提供もあります。しかし、緊張で水分を摂りすぎるとショータイムで死ぬから気をつけてください。尊厳を守ろう。お料理もとっても美味しくて、デザートには『Sen-se』のロゴ入りチョコレートが乗ってました。公演カクテル同様、始まる前からアガりますね。

 会場はステージとの兼ね合いがあるので結構空調寒かった。初めての経験尽くしで学びしかない。そんなこんなでそわそわしている間にいよいよ定刻!ついにショータイムが始まります。

 

 

 これぞ仙名彩世劇場!!!!!!!!!!ゆきちゃんすごすぎる!!!!!流石できる女!!!!!!!!!

 さよならショーしかり、宝塚にはこんなにかっこよくて綺麗で可愛くて素晴らしい娘役がいるんだ!と思わせてくれる圧巻のパフォーマンス。舞台の中心に立つゆきちゃんめっっっっちゃくちゃカッコイイ!なおかつ、ゆきちゃんと組むと男役さんがよりかっこよく見えるんですよね。それはあきらさん、ちなつさんも同様で娘役さんがより綺麗に見える。振る舞いが完璧。娘役、男役として円熟期を迎えている3人だからこその相乗効果が半端ない。
 MS全体が一つの作品として非常に高い完成度でずっとワクワクしてました。延べ30曲。ゆきちゃんのやりたいことを全部詰め込んだという選曲は宝塚ファンなら誰しも観たい!聴きたい!と思わされる盛りだくさんの構成。歌・ダンス・お芝居のクオリティの高さは言うまでもなく、3人が奏でる絶妙なハーモニーが素晴らしかったです。ゆきちゃんが出演してきたショー作品ということで同時に花組さんが上演してきた作品の充実度も感じることができ、本当にすごいと感動しきりでした。
 退団が決まってからも(これは決まったからこそなのかもしれない)ゆきちゃんにはやりたいことがたくさんある。常に前へ前へ全速力で走っている。天真爛漫な推進力とでも言えばいいのでしょうか。とにかく熱いパッションとエネルギーに満ち満ちていた。両脇を固めるあきらさん、ちなつさんにはゆきちゃんの望みが全部叶えられるようにという深い愛情が見えて、その関係性がすごく美しかったです。ゆきちゃんのMSはこの3人だから叶う夢なんだと心から思いました。美しく、楽しい夢の時間。超贅沢。考えられないほど距離の近い空間だからこそ届く熱量も物凄くて、なんてすごいものを見せてもらったんだろうって今になっても思います。すごくすごく幸せでした。
 しかし、あまりに刺激強すぎて記憶が大分飛んでまして……!常に最高だったことしか覚えてないので細かいとこはザーッといきますね。詳細はスカステ見て(2回目)

 

▶Show Medley
 知ってました?ウインクで人は死ぬよ!もうね!ほんと!楽しいしかない!楽しすぎて死んだ。やっぱり会場が狭い。そこであきちなゆきが最高のショーメドレーでバチバチ釣りまくる。あの距離だと勘違いではなく本当にピンポイントで殺されるので一面焼け野原。一気に会場のボルテージが上がっていくのが分かりました。個人的には憧れのコンガを経験できたのがめっちゃ嬉しかったです。オラオラ最高。煽られ死したい。
 ていうか、男役のちなつさんかっこよすぎるんですけど?!数日前まであんな綺麗なお姉さまだったじゃない?ねぇ、ロザリアどこいったの???コンデュルメル夫人の美しい高音を毎日褒めそやしていましたが、久しぶりの低音も艶があってまた良い。最高のふり幅で風邪ひきそう。少し明るくなった髪をきっちりセットし、男役のお化粧しているのがもうほんとにほんとにかっこよくて。身のこなしもすっかり男らしく、それでいて安定のノーブルさ。久しぶりのパンツ姿に一生見慣れないであろう脚の長さを拝みました。ウエストマークの位置高すぎる人体の不思議展はぁ~世界で一番かっこいい~~~!!!!!ちなみに今回のお衣装は有村先生とのことです。

 熱狂のショーが終わり、MCへ(多分このタイミングで挟まれたと思うんですが間違ってても許してください)舞浜DHの明日海さん給水タイムよろしく、ちなつさんがゆきちゃんにお水を飲ませてあげていました。振り付けを担当されたヤンさん指導のわざとかっこよくマイクを取る仕草でペットボトルを取るというのが一連のくだりになっていて、3人でキャッキャしてるのめっちゃ可愛かった。このペットボトルには小さいものが好きなゆきちゃんのために下級生が作ってくれたキャップがついているそうです。そして、ゆきちゃんは明日海さんプロデュースのタオルで汗を拭き、ちゃっかり商品の宣伝してた。できる嫁。あきらさんもお顔の汗をふきふきしているのにちなつさんは一人涼しい顔でした。U.S.Aの滝汗はやっぱりそれだけ振りが激しかったんですね……。(見た目めちゃくちゃかっこいいのにいつも通り相槌がふわふわしてるちなつさんノーベル可愛い平和賞二年連続受賞)この後もちょこちょこMC挟んでたのですが内容忘れたので割愛します。すいません。

 

▶Love Story
 続きましてはお芝居のコーナー。舞台は戦争の足音が聴こえてくる時代のドイツ。あきらさんとちなつさんが兄弟役、弟であるちなつさんの恋人役がゆきちゃんです。もうこの設定だけでやばくないですか?考えてくれたゆきちゃん様一生崇め奉る。戦争によって3人の関係性が縺れる切ないラブストーリーが展開されていました。特筆すべきは台詞がないこと。演者の力がモロに出る。勿論、この3人はそこでも最高のものを見せてくれました。短い時間の中で想像力が掻き立てられ、物語にグッと引き込まれた。普通にびゃんびゃん泣いてしまった。
 ここのちなつさん本当たまらないのよ……!!!!!家族への親愛、恋人への慕情、祖国への思い、戦地へ赴く凛々しさ、生きて帰れた喜び、そして、愛する人のために身を引く切なさ。色んな愛の形が言葉にしなくても流れ込んでくる。その眼差しの美しさといったら言葉にならない。改めてこの人のお芝居をずっとずっと観ていたいと思った。最高でした。早くもう一回観たいです。

 

▶My Favorite Scene
 インパクト強かったのは「メランコリック・ジゴロ」お馴染みの音楽が流れ出したにも関わらず異変を感じる会場。現れましたは瀬戸シアことヒロイン・フェリシアに扮したあきらさん。ロングスカートの裾からパンツが見えていたり、ツッコミどころ満載なのですが当のあきらさんはめちゃくちゃ真剣にフェリシアのお芝居をしていてそのギャップがまた面白くてずるいんです……!ゆきちゃんのお局様との絡みも最高で!やっぱりなんでも本気でやるのが一番カッコイイ!
 そして、そこからの~~~出所は何処であれお金はお金~~~~~~!!!!ちなつ神父様wwwテンションwwwギャップやばいwwwwww思わず草生えたわ。贔屓の口からこの言葉出るのめっちゃ元気になりますね。まだまだ仕事は辞められねぇ。この一連の流れ考えてくれたゆきちゃん様天才ありがとう。そんなゆきちゃんからは三味線まで飛び出して来て、その芸達者ぶりに正座したくなった

 

▶My Favorite Song
 いや、マジで全曲好きじゃん?!!!どこまで楽しませてくれる気なんですか?????スカステ見ながらオタクとギャーギャー感想叫びたい。ゆきちゃんの『Victorian Jazz』「ヒロインという名誉」とかあきちなゆき『太王四神記』「何故」とかちなゆき「金色の砂漠」とかとかとか全部激ヤバだった。コンサバ本編で一言も交わさないまま、濃密な物語を見せつけたあの二人のデュエットにオタク成仏合掌アーメン。あきちなSSR影コが聴けるのもゆきちゃんのMSだけ!!!!本当最高だった(語彙が死にました)
 あと、ただでさえちなつさんの久しぶりの男役姿に脳内麻薬ガンギマっているのに『オーシャンズ11』「Fate city」とか見せられるともはやかっこいいしか言うことなかった。えーん、好き。あっ、客席で歌っていたあきらさんがテーブルに置かれたグラス飲んでてやばかったです。グラスの主さん生きてますか?もう少しでAED必要になるところじゃん。恋はスリルショックサスペンス。宝塚で死人出てないの逆にすごい。そのくらい二人とも本当めっっっちゃくちゃかっこよかったです。色気大爆発。THE花男。ソフト帽を使った振り付けもあり、男役のかっこよさを堪能できました。
 このコーナーでゆきちゃんが歌った曲はどれもエモが強すぎて言葉が出なくなってしまいました。目の前を曇らせたくなくて涙堪えるのに必死だった。ラストあきちなゆきの三人で『風の次郎吉』「さよならいつか」を歌ったのも良かったなぁ。ゆきちゃんからあきらさん、ちなつさんが笑顔で離れていく演出。切ないけれどあたたかな感情に満ちていた。大好きで胸が詰まりました。

 

▶ソロダン
 そんなこんなで最高に楽しかったMSの締めとなるのはゆきちゃんのソロダン。ステージ上手に置かれた一脚の椅子を宝塚に見立て、白く柔らかな布感のある衣装を纏ったゆきちゃんが裸足で舞い踊る。これがもう本当にやばかった。そもそもゆきちゃんの宝塚人生を表した作品というだけでも感動的じゃないですか?それに加え、ゆきちゃんが明日海さんと出会った瞬間がはっきりと分かるんです。踊っている彼女の目に明日海さんが見えている。観ている側がはっとするくらい表情が違うの。運命ってこんな形をしているのかもしれないとすら思った。そしたらもう泣けて泣けて仕方なくて。人間が生きるって、人生の大切な局面を迎えるって、鮮やかだ。笑ったり、泣いたり、喜んだり、かけがえのない時間が、歩んできた人生が今、この瞬間に詰まっている。そう思わせてくれる素晴らしい場面でした。余談ですが裸足で踊るのが好きと言っていたゆきちゃん。後日発売されたGRAPH4月号のサヨナラ特集でも緑の衣装で風を感じるように裸足で舞っていて泣いた。

 

 正直なところ、ゆきちゃんの退団が発表されてからお願いだから辞めるの辞めて〜!という気持ちでいたんです。やっぱりオタクは雛鳥なので初めて好きになった組を、ひいてはそのときのトップコンビを親だと思うじゃないですか?わたしにとってそれは花組さんで、みりゆきでした。贔屓を好きな気持ちとはまた違う愛着があります。加えて、贔屓の組替えも発表され、大好きなものが変わりゆく一抹の寂しさがありました。

 けれど、千秋楽のさよならショーやご挨拶、MSを観たことで気持ちが変わったんです。勿論寂しいけど、ある意味で寂しくなくなった。だって、わたしの大好きなものがなくなるわけじゃないと分かったから。存在としてはいなくなってもそこにいた時間が確かに息づいていく。ちなつさんの、ゆきちゃんの、明日海さんの魂は花組さんに受け継がれる。きっと、ある日はお芝居に、ある日はダンスに、歌に、目線に、指先に、舞台への姿勢に大好きな人達の姿が見える。皆さんが培ってきた舞台人としての技術や精神が下級生へ受け継がれ、見えない存在として組を支えていくんだと気付かせてもらった。宝塚という文化が100年以上続くのはそういう愛で繋がっているからなのかもしれない。それって物凄い愛の形ですよね。「続く」という偉大さをこんなところで感じるとは思わなかったです。

 仙名彩世さんという最高の娘役に出会えて本当にしあわせです。どんな日もたゆまぬ努力を積み重ねてきてくれてありがとう。舞台に立つ選択をしてくれてありがとう。宝塚の娘役さんはこんなに素晴らしく、かっこいい存在なんだと教えてもらった。自分の成長だけでなく、後に続く人間みんなの未来まで見据えている愛に満ちた舞台人。彼女の輝きはその朗らかで高邁な精神に裏打ちされているのだと改めて感じたMSでした。あと常に贔屓かっこよ死した(全てをぶち壊す感想)


 ゆきちゃんの退団まで残り一ヶ月を切りましたが大千秋楽まで最高を走り続けるその姿を目に焼き付けたいです。そして、今の花組の皆さんが『CASANOVA』を全力で楽しみ、充実した日々であることを心から祈っています。宝塚に溢れる愛の力を全身で感じられて本当にしあわせな時間でした。


 では、また次回。ありがとうございました。